何日か、こうしている。両手足を拘束された状態で、床に転がされている。たまに、兵が見回りに来る。皆、面白がるような目で見てくるから睨み返してやると、だいたいは笑って去って行く。口が塞がれているから、目は自由。じゃあ目を塞がれていれば、口は自由になるのか?ここは寒い。空調?そんなものアリはしない。ただの監獄なのだから。殺されるのだろうか。別に、それでもいいけれど。ああ、ナナリー、お前は今、どこにいるんだ?さっきから、ずっと前から、そのことばかりが気になってしまう。極限状態でも俺はナナリーのことだけを考えるよ。もう、あいつのことなんて、考える隙は無いんだよ。なあ、スザク。


「・・・ルルーシュ」


静かな声、見上げたら、スザクの姿。相変わらずの軍服。なんだ、来ていたのか。全く、気付かなかったよ。まるで氷の中の一番冷たい中心部みたいに、スザクの目は、冷えている。ちょっと前までの、あの温かな瞳はたぶん、俺が消し去ったから。俺の姿を見て、侮蔑でもしているのか。まあそうだよな。自分で見ても、今のおれは汚い。こびりついた精液は誰のものかも分からない。どうせ処分される人間なのだから、何にでも使ってもいいというのは、まあ正解だろう。昨日だって、名も知らない兵が、腰を振っていた。

「死ねば、いいのに」

そう呟いて、頭を蹴られた。ぐらぐらと揺れる視界。次に首根っこを捕まえられて、引きずられる。ず、ず、ず、と足が擦れる。熱い。何処に向かうのか?何処へ行くのか?もう何処でもいいけれど。